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​株式会社オウルズコンサルティンググループ

Partners interview #1

TEDxICU2022はBloomをテーマに掲げ、一人ひとりの夢や個性が花開き、共に咲き誇りあうイベントを作り上げていきます。そのために、多くの企業様にスポンサーとしてご支援いただいています。

今回はTEDxICUのゴールドパートナー、株式会社オウルズコンサルティンググループの豊田様へのインタビューをお届けします。

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株式会社オウルズコンサルティンググループ

シニアコンサルタント

​豊田 泰大様

総務省、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社を経て、株式会社オウルズコンサルティンググループに入社。総務省では地方公共団体の財政分析や国際関係業務等に携わり、デロイトでは国際協力機構のプロジェクトに従事していました。オウルズではシニアコンサルタントとしてルール形成戦略を中心に、社会課題解決に向けたプロジェクトに取り組んでいます。

TEDxICU スポンサーチーム

​茨木・山﨑・中村

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ー覚悟をもったチャレンジのすゝめー

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​一同:

ではインタビューを始めさせていただきます。お願いします。

 

まず始めに、オウルズコンサルティンググループ(以下「オウルズ」)様の独自性や魅力について教えていただきたいと思います。よろしければ、最初に簡単にオウルズ様はどのような会社であるのかというのを添えていただけるとありがたいです。

 

弊社は「使命を帯びて前進するすべての組織のパートナー」を掲げるビジネスコンサルティングファームです。「すべての組織」としているのは、企業や行政、学術機関だけではなく、NPOやNGO等のソーシャルセクターを含むあらゆる組織が手を携えていくことが、新たな価値の創造、すなわち社会課題の解決に不可欠だと考えているからです。

 

近年、グローバルビジネスにおいても、また私たちの生活においても、価値の定義は変容してきています。日本企業が強みとしてきたGDP(国内総生産)やQCD(品質・コスト・納期)の追求では新たな価値を見出せないことを、大学生のみなさんも感じているのではないでしょうか。そうした中、社会課題の解決こそが、企業の新たな価値になると考えています。

 

弊社はクライアントに対して経営戦略や事業戦略、ルール形成戦略、サステナビリティ戦略等の支援を提供していますが、事業活動における社会課題解決の取り組みを持続性のあるものにするためには、経済性の担保が不可欠です。そのため、弊社は「社会課題の解決をしながら経済合理性を実現する」ことを目指しています。

 

2022年10月にはヨーロッパ拠点をオランダに設立し、国際NPO/NGOとの連携強化など取り組みをさらに深化させていく予定です。弊社の具体的な事業内容や取り組みは、弊社ホームページをご参照いただけたらと思います。

 

前回のインタビューでも弊社の独自性や魅力をお伝えさせていただきましたので、今回は私がオウルズで働く上で実際に感じている魅力を3点挙げさせていただきます。

 

1点目はやはり社会課題の解決に携わる機会が多いという点です。例えば、サステナビリティ戦略の策定支援では、企業が取り組むべき社会課題を特定し、その課題を解決するための道筋を描く支援を行っています。社会課題の特定や解決策の提案においては、NPO/NGOの方々と連携することもあり、通常のリサーチや分析だけでは分からない課題の発見や価値の創出に繋がっています。また、弊社は利益の10%以上をNPO/NGOに拠出しており、様々な困難に直面している方々に直接支援をしている団体へ寄付をする取り組みも行っています。

 

2点目は働き方の多様性についてです。弊社には、NPO/NGOの事務局長や理事を兼任するメンバーも所属しており、1つの組織にとらわれない働き方をしています。特に代表の羽生田は、政府委員会のメンバーやNPO/NGOの理事、大学院の客員教授といった多様な役職を担っており、トライセクターによる社会課題解決を実践しています。

 

3点目は、1・2点目と関連しますが、キャリア構築についてです。先ほど申し上げましたように、弊社のプロジェクトは社会課題解決型の事業戦略など独自性のあるプロジェクトが多いため、専門性を磨きやすい環境です。また、専門性を持ったメンバーが執筆や講演会の講師など外部で活躍する機会が多いことも特徴です。実際オウルズコンサルティンググループの名前を検索していただきますと、メンバーが執筆した書籍や講師を担当した講演の情報が出てきます。こうした実績は専門性があることや外部での活躍が多いことの証左だと認識しています。

 

ありがとうございます。私たちもオウルズ様のホームページを拝見させていただいた際、事業を通じた社会課題の解決やNPO/NGOの活動など、取り組みの幅広さを感じておりました。

 

次は私から質問させていただきます。様々な経歴を経て、なぜ豊田様がオウルズ様を選ばれたのか、入社された理由について教えていただきたいです。

 

社会課題を企業・行政・学術機関そしてNPO/NGOを巻き込んで解決することを目指し、それを実践していることがすごく魅力的だったというのが出発点です。

 

私は前職の総務省にて地方行政に携わる機会がありましたが、現代の社会課題は複雑なものが多く、行政だけでは解決できないという感覚がありました。また、留学先の大学院において「wicked problem」の考え方とその問題に取り組むためにはあらゆるセクターを巻き込む必要があることを学んでいました。こうした経験で得た感覚や大学院で学んだ知識を背景にオウルズに関心を持ち、これまでの経験等を生かして社会に貢献することができるのではないかと考えるようになりました。最終的には、オウルズのメンバーと面談をする中で、それぞれの社会課題解決に対する思いや人柄に惹かれ入社を決断しました。

 

ありがとうございます。先ほどおっしゃっていた、社会課題の解決に取り組むコンサルティングファームという点で、具体的にどのようなことをされているのか教えていただきたいです。

 

例えば、クライアントであるメーカーから新規事業創出に関する相談を受けたとします。そこでは、クライアントが取り組むべき社会課題(例:カーボンニュートラル)を特定し、その課題を解決するための道筋を描く支援をしています。具体的な支援内容には、社会課題を取り巻く環境の情報整理(例:カーボンニュートラルに関するルール動向の把握等)や、クライアントが持つ技術や商材がどのように貢献できるかに関する戦略立案などが含まれます。

 

ありがとうございます。続いての質問なのですが、豊田様は今後どのように社会課題にアプローチしていきたいのかについて教えていただきたいです。

 

私としてはこれまで通りプロジェクトを通じて社会課題にアプローチできればと考えています。また、欲を言えば、他のメンバーのように他の組織にも所属しながら、社会課題に取り組むことができたらとも考えています。今後の展望ですので具体的に決まっているわけではないですが、博士課程に進学して、学術面から専門性を磨きながら貢献していくというのも1つの選択肢かなと思っています。

 

ありがとうございます。私自身、大学2年生で少しずつ就活など進路について考えることが多くなり、最初に豊田様がなぜオウルズ様に入社したかなどの理由を聞くことができ、良かったです。参考にさせていただきます。

 

次は私から質問させていただきます。記事先頭に紹介させていただいた今年度のイベントテーマ “BLOOM”は、それぞれの個性が花開くようにという願いが込められているのですが、豊田様がオウルズ様の一員として、自分らしさを感じる瞬間があるのか、またそれはどんな時かをお聞きしたいです。

 

この質問はすごく難しいですね(笑)というのも、コンサルタントという仕事は「クライアントに新たな価値を提供できたか」が重要であり、日頃の業務では、自分らしさには拘らず、どんな形であれ価値の創出に貢献することを意識しているためです。また、現在は「自分らしさ」は相対的なものであると捉えています。自ら認識するよりも他者の指摘から気づかされることの方が多いです。例えば、プロジェクトの終了後にメンバーからもらうフィードバックでは、異なるメンバーから同じポイントを一番の強みとして評価いただくことがあります。そのポイントは、これまで所属してきた組織でも私の強みとして言及いただいており、自分の特徴、すなわち「自分らしさ」はそうしたところにあるのかなと感じています。

 

難しい質問でしたがお答えいただきありがとうございます。

 

豊田様はこれまでのキャリアを通じて様々な経験をされていると思うのですが、やはりそれは、自分らしさや好奇心があってというものなのでしょうか。会社をやめることや留学は結構大きな決断がいると考え、そこには不安も伴うと思うのですが、やはりそれらを差し置いてでも自分らしさ、好奇心を求められているのかなと思ったので。

 

「自分らしさを求めて」という表現が適切かどうかは分かりませんが「自分が社会に対してより貢献できる場所を求めて」動いています。例えば、デロイトに転職する際は、日本での地方行政に携わった経験や大学院で学んだ国際開発に関する知識が開発途上国における地方行政の能力強化支援に生かせるのではないかと考えて転職しました。しかし、国際開発プロジェクトに従事する中でこれまでの経験や知識を生かす機会は自分が想像したよりも多くなく、他にも貢献できるフィールドがあるのではないかと考えるようになりました。オウルズに出会ったのはちょうどその頃でして、先ほどお伝えした理由で入社を決断しました。

 

ありがとうございます。私たちもちょうど就職等を考えると、どうしても、「自分らしさを求めるのか」、「将来性」や「生きていくための道」を選ぶのかという点でちょっと立場が曖昧になったりするので、すごくそこが気になりました。ありがたいご意見です。

 

逆にお聞きしたいのですが、皆さんは確たる「自分らしさ」を認識しているのでしょうか。挑戦したいことや興味のあることはあると思うのですが、皆さんの考えをお伺いしたいと思って。すいません、私がインタビューされているのに(笑)

 

いえいえ(笑)私は大学に入って、自由にいろんなことをしてみたいと思い、様々な活動や挑戦をしているのですが、いろんなことをすればするほど自分が何をしたいのかわからなくなってしまう時もあります。ですので、多様な経験をしたほうがいいのか、それによって「自分らしさ」という答えは見つけられるのか、豊田様はどう思いますか。

 

私はいろいろな挑戦をした方が良いと思っています。なぜなら様々な挑戦をする中で「自分らしさ」の共通項を発見する可能性があると考えているためです。ただし、そのためには「覚悟を持つ」という条件が付いてくることも認識すべきです。言い換えれば、手あたり次第に興味のあることに手を出すのではなく、挑戦したからには「やりきる」ことが重要だと考えています。

 

私自身、これまでの経験を通じて、自信をつける観点からも、他者への説得の観点からも、次の挑戦のためにはその前の挑戦で成し遂げたことが大事であることを痛感しています。学生の皆さんは時間の面でも責任の面でも社会人より制約がない、動きやすい環境にいます。ぜひ皆さんには「やりきる」という覚悟を持った上で恵まれた環境を生かしながら積極的に挑戦していただけたらと思います。

 

すごく参考になりました。ありがとうございます。

 

私も自分らしさとは何なのかなと考えていたのですが、そもそも私がICUに進学しようと考えたきっかけは、文系、理系を問わず幅広く興味があり、教養学部で専攻を後から決められることに魅力を感じていたためでした。しかし、最近もまだ決められていない状況です。自分自身は教育系の団体に所属していますが、教育だけでなく、化学なども好きで。むしろ幅広いことに取り組むのが自分自身なのかなと最近は思っています。

 

私の大学でもはじめの2年間は教養学部に所属し、2年生の途中で残りの2年間の専攻を決めるという制度でしたので、この時期に悩むというのは共感します。「自分らしさ」については、幅広いことも「自分らしさ」と言えるのかもしれませんが、それぞれ興味のあることに全力を注ぐ過程で自分の好きなことや得意なことの共通項が見えてくる可能性もあります。また、私のように他者の意見を参考にするのも良いかもしれません。

 

次の質問に移ります。豊田さんは大学時代、どのような学生生活を送っていたのか教えていただきたいです。

 

大学2年生の途中までは運動会サッカー部に所属していました。小学2年生からサッカーを続けていたのですが、それまでの心の拠り所は常にサッカーにあったと記憶しています。今回のテーマでいえば、大学2年生の途中までの「自分らしさ」とはサッカーをしている自分であったのかもしれません。しかし、高校時代から続く怪我の影響で部活を辞めることとなり、自分が注力すべきことは何かと模索し、教育系や労働系のNPOの話を聞きに行くことなどをしていました。結局3年生のはじめから、地域住民の方々から法律相談を受けるサークルに所属し、同年の途中からは団体の運営を担うメンバーの一人として活動しました。

 

NPOの話を聞きに行ったということですが、豊田様は学生時代から社会課題の解決に興味や関心があったのですか。

 

サッカーという拠り所が無くなって以降、どうすれば社会に貢献できるかを考えるようになりました。私は九州の田舎町出身なのですが、小学6年生の頃に自営業の父を地元に残してある中核市に引っ越すこととなりました。引っ越し先の地域は教育に熱心な家庭が多く、私も高校・大学進学のために学習塾に通うようになり、1年間の浪人生活を経て希望の大学に入学することができました。入学当初は、自分が死ぬほど努力したからこそ得られた結果だと勘違いしていましたが、サッカーから離れてふと自分の状況を振り返ると、今の自分があるのは恵まれた環境のおかげであることに気づかされました。

 

また、地元で自営業に従事する傍ら、地域貢献の活動をする父の姿に刺激されて「恵まれた環境にいる自分はどうすれば社会に貢献できるか」と考えるようになりました。私がサッカーを辞めた年に東日本大震災が発生したこともあり、「当たり前」が崩れていく現実を目の当たりにしたことも、こうした思考に少なからず影響を与えたと思います。

 

ありがとうございます。では最後になりますが、豊田様から大学生に対して一言メッセージをお願いしたいです。

 

先ほどお伝えした内容と重複してしまいますが、大学生は挑戦の機会に溢れており、かつ、比較的失敗が許される恵まれた環境にいます。是非その環境を無駄にせず、「自分らしさ」を見つけるためにも積極的に動いてほしいと思います。そして今回のイベントでは豊富な経験を有する方々をスピーカーに迎え、講演を行うと伺っております。是非このイベントに参加して「自分らしさ」を見つける、もしくは、再認識するきっかけにしていただけたらと思います。

 

以上を持ちましてインタビューを終わらせていただきます。

豊田様、本日は貴重なお話をありがとうございました!

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株式会社オウルズコンサルティンググループ

オウルズコンサルティンググループは、戦略コンサルティングの豊富な経験や政府機関、NPO・NGOのネットワーク等を生かし、官民のルール形成や人権・サステナビリティ分野をはじめとする社会課題解決事業に注力するプロフェッショナル・ファームです。

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